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顧客と商品と行政サービスと

富永栄一(事務途長)

 

I. 大競争(メガコンペディション)時代を迎え、日本経済の高コスト体質を改善するための経済構造改革が、深く静かに進行している。規制緩和や護送船団方式の崩壊等によって、多くの企業は生き残りをかけた厳しい価格競争に直面している。
今、国、地方を通じる最大の政策課題は、行政改革であるが−地方分権も帰するところ行政改革につながる−このような日本経済の大きなうねりは、行政部門にも深刻な影響を与えずにはおかない。行政改革は、直接的には国、地方を通じる巨額の累積債務残高の存在が、これを待ったなしのものにしているのであるが、より基本のところは、市場経済原則の徹底による価格競争の激化と、増税に対する国民の強い拒否反応が非効率な行政サービスの存在を許さなくなっているからである。

 

U. 「行政サービス」と企業の「商品」を比べると、そのサービスの性質や利用なり消費のされ方に違いがあるので、これをまったく同列に論ずることはもちろんできないが、多くの基本的要素において共通するものがある。むしろ、本質的なものは両者同じだと考えた方が、行政を効率化するための道筋がはっきり見えてくるように思う。
商品の「価格」は行政サービスのコストにあたり、「顧客」は税金なり保険料なり利用料金を支払う個々の住民である。商品の価格が利用価値に見合っていない場合、顧客としては、当該商品の購入を差しひかえるか、他の生産者のものに変更するか、あるいは当該商品の購入先にクレームをつけて納得のいく処理を要求するだろう。行政サービスとこれに対価を支払う住民との間にも、基本的にはそのような関係が成立しな

 

 

 

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